【極力ネタバレなし】『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダム』は集大成かつ入門映画だった
世界中にファンのいる名探偵さんや丸メガネをかけた髪の毛ぼさぼさの痩せっぽっちの魔法使いの男の子がいそうな駅から古き良き蒸気機関車に乗車したら空を飛んで移動してたどり着いた先はマジLOVEキングダムでした。
気づいたらこのブログ最後に更新してから半年以上経ってるんですけど
ようやくこの週末に
劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム を
晴れて見に行けましたのでアツアツ、かつできるだけ客観的な視点での感想をいつかの自分のために残しておきます。
- 全てのエンタメファンに捧ぐ新しい「映画」の楽しみ方
- 84分ノーカットノンストップ東●ドームLIVE
- 18人のプリンス全てへの愛が動いてる
- 3Dがなめらか&下から舐めるようなカメラワーーーーーク!
- 3アイドルのセンター論
- 個人的MVPは「エゴイスティック」
- どうでもいい自分ガタリ
- 【完全なるネタバレ】号泣したとこ。
全てのエンタメファンに捧ぐ新しい「映画」の楽しみ方
この作品をずっと追い続けてきたプリンセスババアにとっては、集大成と思い出がぎっしりつまった映画で、この作品ではじめてうたプリと出会った人にとっては寺島拓篤さんの言葉を借りたら「これまでの作品は、彼らがここに到達するまでのドキュメンタリー」。そう、うたプリを長~く愛してきた人も、これから好きになるような人も、誰もがきっとぎゅーっと、このシリーズを抱きしめたくなるような出来栄えだったと思っています。
さらに、一度でも東京ドームでライブを見たことがある人、ライブが好きな人、某アイドル事務所が好きな人、アイドルが好きな人、舞台が好きな人、ボードをやる人、バレエをしてきた人、ディズニーランド大好きな人、こういうエンタメが好きな人なら、きっと胸にささる何かがあると思うし、これからの新しいエンタメのひとつの在り方を示してくれたって感じました。
84分ノーカットノンストップ東●ドームLIVE
いわゆるライブのOPムービー(バッカーノとかシャーロックホームズを思い出すよな!)から始まったらずーーーーーーっとライブ会場なんです、映画館が。
ノーカットノンストップGOGOジェットコースター。
そう私たちはひとつのライブ映像を見ていました。
しかもね、これはすでに発売されてるCDでネタバレ済だからからいいんですけど
全部の曲がこの映画のための新曲なので長いファンが散々聞いてきた「ドキドキで壊れそうないつもの定番」もなく、「あのときのライブのこの曲最高だったね」もない、
誰もがまっさらに思い出を重ねることができるセレクト。
スタッフの皆さまの思い切り、本当に素晴らしいと思いました。
この映画に関しては「私はじめっっから応援してっから!」(CV:素の宮野真守氏)ってマウントが取りづらいわけですね。キングタムへの門は全ての国民に開かれているわけであります。わあ優しい!
舞台挨拶で鈴村さんかな?が仰っていた「ずっと言葉では書かれていたものの、見ることが出来なかったライブがここで見れる」(意訳)っていうようなことも本当に胸にすとん、ときて。
そう、私たちは当たり前のようにライブをしてる彼らを妄想やら想像で補ってきたり、アニメの一部分をかいつまんでみて、眼を輝かせてきたり、声のいいおじさんたちのライブは見てきたわけですけれど、本当のアイドル達がぶつかりあったり壁に向き合ったり日々レッスンを重ねたりして積み上げてきたものがここにありけり、なんですよね。
尊いですね(語彙力の急激な低下)
さらにさらに、このライブ会場は、
われわれが何度も足を運んできた東京ドームのつくりとなっております。
はい東京ドームでプリライやるよーきっとやるよー
きっと内々で日程仮押さえ入り始めてるよー
切符はこの映画の円盤買って特典申し込みできるんでしょ知ってるー!!!!!
マジどうでもいい雑談ですが私が最後に東京ドームに行ったのは去年のラルクアンシエルのクリスマスライブで最高に号泣しまして、このバンドの演出でこれいつも使うな~!っていう演出もライブの中に見受けられて私はラルクをまた東京ドームでみたくなりました。ラルヲタもうたプリの映画館ライブ見にいこーぜ。
というのはさておいて、好きなアーティストやアイドルをここで見たことがある人なら2次元で見たことある演出と3次元でなければ見れない演出がごちゃ混ぜになっててアドレナリン爆発して楽しくなっちゃうこと間違いなしです。
「これ3次元の推しのライブで見てえ!」ってものもあると思いますがたぶん魔法が使えないと無理なので早く現代の技術がさらなる魔法に追いつくように期待しましょう。大丈夫、そのうちきっと列車が空を飛ぶ未来もくるはずだからそこまでうたプリにもいい声のおじさんたちにも延命し続けてもらいましょう。
ライブ中継を見続けるので、途中でMCが入って少しテンポが悪いところはひっかかります。まあキャストが18人いてなるべく均等にしゃべらせようと思ったら仕方ないよね。とは思いつつひそかにMC無のライブだけつないだ映像と、カメラに抜かなかった別映像のサブフィルムが出るって期待しているのでよろしくお願いします。
とくにカメラに抜かなかった別映像のサブフィルム期待してます。定点カメラでもいいです。ネタバレしますが「爪痕を残す」彼のシーンが見れたら何でもいいです。
18人のプリンス全てへの愛が動いてる
これはうたプリ制作スタッフみんな、めっちゃうたプリ好きでしょー!って言う。
相当難しいと思うんです、
ここまで精度高くバランス良くどのキャラにも見せ場を作るって。
全員にしっかり決めポーズシーンを作ってて、
それもちゃーんと
このキャラクターの良いところやギャップの見せ方はここだよね?
自分のパートじゃ無いときにはこういうことするよね?
ふっと見せる表情やギャップもあるよね!
ってものすごく意志を持って作られています。
とくにふとしたしぐさや普段は見せない表情を意識して作っている印象がものすごくありますね。伏し目がちな視線が新鮮なプリンス、たくさんいました。
これって、作り手が適当にやろうとしたり甘えがあるとファンにはしっかり分かってしまうんですよね、きっと。だからこそ、だれよりも作り手が気持ちを入れ込んで「ここならこの子は絶対こうするよね」「この顔が見たいよね」って思って、そうしようとしなければこうはならないはず。
もしそんな思いで制作の皆さんが携わってきたとしたら、私はその気持ちもまるっと受け取れたと思います。勘違いだとしても両手を広げて受け取ります。むしろ強奪してもいいから礼を言わせてくれ。感動しました。
私が今日時点で見れてるのが舞台挨拶×2回上映だけなので、相当濃いファンの傍で見ていることになるのですが、どこできゃーって声が上がるか、ため息が漏れるか、ちゃんと聞こえてましたし、それは全てのキャラにもやっぱり均等でした。なのでこれは幻想ではないと思いたい。
舞台挨拶をパシフィコ横浜でも見ることができたのですがまわりのカフェでも「○○良かった!」「みんなカッコよかった!」って声がたくさん聞こえてきたので、私の独りよがりの感想ではないと思います。
誰のどこのシーンが素敵か、全キャラ分言えるんですけどそれはどこかから叩かれるのが怖いので回避します。個人的には寿さんと来栖くんの普段見せない表情がたっぷりでギャップ萌えが良かったですね。ありがとうございます。
3Dがなめらか&下から舐めるようなカメラワーーーーーク!
うたプリの3Dモデルめっちゃなめらかだった!!!!!!!
シャニロマフォスライ雪月花PVでその魅力は十分に存じておりましたが、「WE CAN FLY!!!!」してたころのカクカク感はどこへやら。あれから4年?CGモデリングって年々進化してるんですね。個人的には3Dモデルになって、聖川さんの美しさ、四ノ宮さんの髪の毛のふわふわとまつ毛の長さ、セッシーのかわいらしさに磨きがかかったと思います。四ノ宮さんの髪の毛もふもふしたい。
そしてカメラワークが最高です。
ライブカメラの抜き方、リアルのライブカメラ以上であんなのできませんからね(CV:一ノ瀬トキヤの宮野真守)すべてのプリンスの決め顔を押さえ、余計なショットは一切なく、近づきは引いて寄せては返し上からとるか下からとるかなめるようにとるかあと腰のアップショット多すぎるのどうにかしませんか!!!!!!!!
3アイドルのセンター論
これ、まだ暫定なんですけど3グループ、見事に個性が違う。HE★VENSが後出しで中の人もものすごく考えてバランスとってるのを差し引いても、それぞれのグループがぶつからないんですよ。これってすごい、というのを彼らのパフォーマンスを見て実感しました。というか、もしかするとこれからの新しいファンや時代の流れでいずれHE★VENSの人気爆上がりする未来があるかもしれません。
狙って作られすぎてる。
音也君が圧倒的センターなのは間違いないけれど、その時のバランスにより、トキヤやセシルあたりもセンターチェンジできるイメージ。
かつ、ユニットPJではそれぞれのメンバーもセンターが務まる度量あり。
4人編成かつ個性が立ちすぎてて実力も均衡しておりセンターという概念無し。
瑛一さんが絶対にセンター。瑛一さん中心以外でのフォーメーション無し。だからこそグループのフォーメーションやまとまり、完成度も高い。
個人的MVPは「エゴイスティック」
あとは楽曲と個々人の素敵なところを延々と語っていきたいんですけれど、
ちょっともう時間が足りないので一つだけ言いたいのが。
エゴイスティックが
とってもとってもとーーーーーっても良かったんです。
強いねエロいね魅力的だね。
V6の刹那的nightでひたすら萌え散らかしたモチーフが
ここで使われてくるとは思わなかったんだよね。
イントロ上がった瞬間「ひゃああああ」って声が出たけどみんな出てたから大丈夫だよね。めっちゃエロかったです。エロすぎて「ひゃああああはははは」って悲鳴がわらいごえに変わりましたちょっとだけ。本当に錯乱すると人は笑うんだと思いました。
90年代に良く見たようなV系路線まっしぐらなのは置いておいて。
アニメ4期の担当回がこれまた良くてね。
ふるふわちょっぴり電波系な四ノ宮那月くんが、ざっくりいうと自分の片割れである砂月くんとのあり方に一つ決着をつけて今までの自分からひとまわり大きくなる回だったんですけれども。彼が自分の弱さとか、醜さに向き合って、守ってくれていた存在にありがとうを伝えて、強さを手に入れる、4期の中でも群を抜いて素晴らしいエピソードだと思っていて。
それを越えた後に出てくる楽曲が
『ADVENT ACE』っていう普段の彼らとは一味違うアダルトな魅力のある曲、
今回の『エゴイスティック』のようなアプローチ強いロックって最高じゃないですか。
(シャニライのダーク様や執事も)
ラッキーハッピーくるくるぴょこりんからの脱皮ですよ。
ふるふわピュアイノセントなのに無自覚に押し強めに口説いてくるキャラクターも良かったけど腹の底に黒いものためこんでそうな多面性見せてくれたらさらに魅力的よキュートもセクシーもどっちもタイプよ!!!!!!って!!!!!!
ここまでほぼなぁんにも楽曲のことは言っていませんが
この過程を一緒に見てこれてすごくすごく幸せだなって、思いました。
ちょっともう今はエゴイスティックのことしか考えられないですね。
なんかめっちゃ四ノ宮担みたいになっているけれど
一番の推しではないのであしからず。
純潔(の白百合)を持って現れる神宮寺レン君(本命)もなかなかクるものがあったので気持ちがそっちに向いたら改めてしっかり語りたいです。
ちょっと明日は5時半に起きなきゃいけないんでもう時間がないから締めたい。
どうでもいい自分ガタリ
私はちょうど2期スタートのあたりかな、ここで一気にうたプリにハマりまして。
その年のGWはずっとコンシューマーゲームをやり続けて、キャラソンをガンガンそろえて(特典の楽曲はいまだに持っていないものもあるなあ)。どうしてもMostフォルテシモがクリアできなくて夜中までプレイし続けたなあ……。アニメも全部追いかけて、ナンジャタウンで餃子食べて、どーしても行きたかった3rdライブを見切れ席でようやくとって、そしたらすごく良い席で。
そこから先もたくさん思い出を作り続けました。
当初は1年ハマったら自然と離れるだろう、って思ってました。でも、ずっとずっと離れられなくて、ブラック企業にいたときもなんとか時間をとって追いかけて、少しでもなんとか作品に寄り添い続けたいって思ってきました。アイプラスを探しに文房具店ハシゴしたり、渋谷OIOIの看板を眺めたり、原宿に行ったり。オドロキマンやシャニライや、ファッションコラボも。どれもこれも楽しかったなあ……天井席でみた4thも、たまアリ5thも阿鼻叫喚の中、3曲間に合わないで入場した6thも(笑)思い出です。
この作品にハマって仲良くなった人、先にうたプリから離れた人もたくさんいます。
うたプリに出会った頃の自分の若さに驚愕しちゃうくらい年は過ぎ、私生活でも色々なことがありすぎました。こうならないように方向転換していくチャンスはいくらもあったのにずるずると好きでいつづけてしまったかな、って思います。
でも全然後悔はしてないです。本当に楽しかったなー!
たくさんの楽しいと好きと愛してるをくれて、使った時間もお金もこんなに素敵なステージになって、ずーっと焦がれ続けていたステージを見せてもらえて。ファン冥利につきます。
すれ違ったり、すれ違わなかったたくさんのファンのみなさんと、
ファンの想いを受け止めて今あるなかで
最高の形を返してくださったすべてのスタッフさんと
これからうたプリに出会って好きになってくれる方や、
これから考査するかもしれないまだ見ぬ誰かにも言って回りたいです。
ありがとう、そして、これからも。
【完全なるネタバレ】号泣したとこ。
最後に、これはネタバレになっちゃうんですけど。
「意外と泣かずに見れるな~」って思った本編後に
私はエンドロールで泣きました。
最後の最後の、アニメーションカットが七海春歌ちゃんなんです。
舞台袖でそっと見守る後ろ姿と、アップの表情の2か所。
ああああああああああああああ
3rdLIVEまでは影ナレで登場したり、ちゃんとみんなのヒロインとして存在してた子が、気づけば表には出なくなって、企画もののラジオドラマCDの中にもヒロインっていなくなって。4期のアニメでも存在感が薄い回もあって。シャニライでもとーぜん、ヒロインの影なんてないもんだから。
それだけ作品の規模が大きくなったり、裏での事情も多々あることでしょうけれど、彼女のお仕事も順調で他の仕事との調整もあるんでしょうけど、男性アイドルの存在ばかりがぐんぐん濃くなっていく様子をみて寂しさも感じてたんですよね。
だってみんなの気持ちを変えてくれたのは、ほかでもない彼女の存在だから。
彼女がいてこそのST☆RISHで、そこから先にこの未来があったから。
それをちゃんとすくっていただけたところに、優しさと、愛情を感じて
とても嬉しかったです。
※舞台挨拶の寺島さんの「名前を出さずに春歌ちゃんの存在をにおわせる」表現もとても素敵でしたよね。彼女の名前をあえて出さないことで、舞台挨拶を見ていたすべての人がヒロインでいられるかけらを残しつつも、リスペクトしていることが伝わって、ほんのりと胸が温かくなりました。